
![7月22日 第16ステージ CUNEO(クネオ)~JAUSIERS(ジョシエ)[157km]](images/title_etape16.gif)
ツール・ド・フランスもいよいよ佳境へ。総合争いが決する大会3週目はイタリアのクネオをスタートする。第16ステージは難易度の高いロンバルド峠とボネット・レストフォン峠を越える大会屈指の高地コースだ。いずれの上りでも総合成績をかけた激しい山岳バトルが繰り広げられるだろう。
大会最高地点のボネット・レストフォン峠頂上(標高2802m)は乗鞍岳畳平よりも標高があり、真夏と言えども肌寒い。山岳での観戦の際にはジャケットを持参したい。アルプスが誇る壮大なパノラマの中を選手たちが進む光景は今年最大のスペクタクルになる。
![7月23日 第17ステージ EMBRUN(アンブリュン)~L’ALPE-D’HUEZ(ラルプ・デュエズ)[210km]](images/title_etape17.gif)
総合争いにおいて最も重要な意味を持つのがこの第17ステージ。まず難関山岳としてお馴染みのガリビエ峠とクロワ・ド・フェール峠を越える。この2つの峠で有力選手は絞り込まれ、最後はスキーリゾート地として名高いラルプデュエズにゴールする。平均勾配が8.6%に及ぶ九十九折りのラルプデュエズはツール・ド・フランスを代表する上りの一つだ。21のコーナーが連続するこの上りは観客で埋まること間違い無し。路上にはペイントが施され、熱狂の渦の中を選手たちが駆け上がることになる。総合が変動すること然りのクイーンステージだ。
![7月24日 第18ステージ BOURG-D’OISANS(ブール・ドワザン)~SAINT-ETIENNE(サンテティエンヌ)[197km]](images/title_etape18.gif)
ラルプデュエズでの死闘から一夜明け、第18ステージは難易度の低い山岳が2つ登場する中級山岳コースで行なわれる。山岳で力が弱まったスプリンターチームの隙を突いて、スピードマンが序盤から積極的にアタックが仕掛けるだろう。ゴール地点のサンテティエンヌは今年で23回目の登場。
このお馴染みの街で待っているのは果たして逃げきりか、それとも集団スプリントか。大逃げが決まれば総合成績の変動もあり得る。ピレネーとアルプスの山岳を越えてなお、積極的に攻撃するアタッカーの闘志溢れる走りに注目したい。
![7月25日 第19ステージ ROANNE(ロアンヌ)~MONTLUCON(モンリュソン)[163km]](images/title_etape19.gif)
第19ステージは山岳ポイントがひとつも設定されず、ひたすら平坦路を駆け抜ける。よほどの計算ミスが無い限り、集団スプリントに持ち込まれる可能性は高い。スプリンターたちは平坦ステージでの数少ないチャンスを掴むため、山岳ステージをグルペットで乗り越えてきた。ここぞとばかりに栄誉あるツールのステージ優勝を狙ってくるだろう。一方、総合上位陣の選手たちは翌日に個人タイムトライアルに向けて体力温存に励む。アシスト勢はチームリーダーを守るため奔走することになる。ゴール前では一糸乱れぬスプリンターチームの隊列に注目したい。
![第20ステージ CERILLY(セリリ)~SAINT-AMAND-MONTROND(サンタ・マン・モンロン)[53km:個人TT]](images/title_etape20.gif)
この個人タイムトライアルの結果が最終的な総合成績を決定づける。平坦基調ながら距離は53kmと長く、数分のタイム差は簡単についてしまう。僅差の総合争いが繰り広げられている場合は、1秒たりとも無駄に出来ない緊迫した闘いになるだろう。チームカーやカメラバイクを引き連れ、高速で駆け抜ける選手たちのスピードを肌で感じたい。スタートやゴール地点では、この日しか見ることの出来ない特別な機材にも注目。翌日の最終ステージでは総合成績が動かないため、この「時間との闘い」が言わば総合争いのクライマックスだ。
![第21ステージ ETAMPES(エタンプ)~PARIS・CHAMPS-ELYSEES(パリ・シャンゼリゼ)[143km]](images/title_etape21.gif)
3週間の闘いを締めくくるのは、観客が沿道を埋め尽くすシャンゼリゼ通りでのスプリントバトルだ。今年は花の都パリの南方50kmに位置するエタンプをスタートし、マイヨジョーヌチームが集団を牽いてパリ中心部を凱旋する。最終スプリントバトルでの栄冠は、他のステージ以上に価値のあるもの。凱旋門をバックにマイヨジョーヌを受け取るのは果たして誰か?レースに加えて表彰式後に行なわれる選手とスタッフによるパレード走行も見どころの一つ。長い長い旅路を終え、様々な表情を見せる勇者たちに賞賛の声を投げかけたい。

2008年のツール・ド・フランスは再びディフェンディングチャンピオン不在の群雄割拠の時代を迎える。前年度の総合1位と3位を擁するアスタナはドーピングスキャンダルの煽りを受けて欠場。そのため総合2位だったカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)にマイヨジョーヌの期待がかかるのは自然な流れだ。エヴァンスはシーズン序盤から好調で、リベンジに意欲を見せている。これに挑戦状を叩き付けるのが、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケスデパーニュ)やダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)を始めとするオールラウンダーたちだ。もちろん総合争いの他にも、世界最高峰のスプリンター、クライマー、そしてクロノマンの闘いにも注目したい。コースの特徴としてはフランスの北西部ブルターニュ半島の先端をスタートし、反時計回りにフランスを一巡り。先ずピレネー山脈、次にアルプス山脈の山岳地帯を駆け巡る。頂上ゴールはラルプデュエズを含めて4つ登場し、個人タイムトライアルは2つ。全21ステージ、全長3554kmの闘いが第95代目マイヨジョーヌを選び出す。